コーヒーの焙煎
コーヒーの焙煎とは、生豆を熱して煎る(化学変化を起こして香味成分を引き出す)ことです。香りも味もない生豆は、焙煎によって独特の香ばしい香りと心地よい苦みを持つコーヒー豆に変わります。 生豆から香味成分を十分に引き出すためには、生豆の状態を見極め、焙煎機を適切に操作する技術が必要です。 高品質の生豆は、おいしいコーヒーになる可能性が十分にありますが、焙煎次第で香ばしい炒り豆にも焦げや生焼けの炒り豆にもなります。生豆を適切に焙煎することは、美味しいコーヒーにとって非常に重要です。焙煎の種類
コーヒーの焙煎は、焙煎機の構造から、直火焙煎、反熱風焙煎、熱風焙煎に分けられます。また、焙煎機の熱源には、ガス、炭火、炭火、灯油、コークスなど、色々な燃料が使われます。 焙煎機の特性は、焙煎機の構造と熱源の種類の組み合わせで変わり、生産重視や品質重視など、それぞれ利点と欠点があります。 自動車に例えると、大量輸送のバス、使い勝手の良いファミリーカー、運動能力の高いスポーツカーというような違いで、コーヒーの焙煎で何を重要と考えてるかによってベストな構造と熱源が決まります。ローストとコーヒーの香味
ローストは、コーヒー豆の焙煎のある段階を指します。コーヒーの味は、コーヒー豆のローストが深くなるほど酸味が少なくなりコクと苦味が強くなります。 ※一般的に飲みやすいとされるロースト度合いは、ハイローストまたはシティローストです。ミディアムロースト スッキリした酸味のコーヒー | |
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ハイロースト 柔らかい酸味のコーヒー | |
シティロースト バランスの良いコーヒー | |
フルシティロースト コクのある柔らかい苦味のコーヒー | |
フレンチロースト しっかりした苦味と濃厚なコクのコーヒー | |
イタリアンロースト 強い苦味のコーヒー |
嘉多山珈琲の焙煎手順
嘉多山珈琲の焙煎機は、直火焙煎機で熱源はガスです。一般的に直火焙煎機は、反熱風焙煎機や熱風焙煎機に比べ、焦げのリスクを高く持っていますが、炎が直接豆に当たるため、香ばしい香りに炒りあがります。 また、嘉多山珈琲の焙煎機は、焦げのリスクを低下させて、さらに水分量の多く、硬い高地産の生豆を焙煎するために改良を加えています。容量一杯に生豆を投入して、高地産のニュークロップを約8分でフレンチローストにする能力があります。 ・火力を上げて、さらに炎とシリンダーの距離を近づけることで、生豆により炎が当たるようにしています。コーヒーが香ばしい状態に炒りあがる、生豆に適切に炎が当たるポイントにバーナー位置を変更しています。 ・火力を上げたことでより多く発生する煙に対応できるように、耐熱排気ファンを追加しています。※ファンの交換ではなく追加なので連続焙煎が可能です。 焙煎機の操作は以下の通りです。暖機運転 約10分間で200℃まで機械の温度を上げます。 | 焙煎機全体をゆっくり暖めます。 |
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生豆投入 火力:90%~100%(生豆のサイズで変更)、排気:3/5 | 生豆を計量して毎回同じ量を投入します。 |
1ハゼ 火力:50%~60%(生豆のサイズで変更)、排気:3/5 ~ 4/5 | 水分量が減ると焦げやすくなるため火力を落とします。 |
2ハゼ 火力:20%~30%(生豆のサイズで変更)、排気:全開 | 2ハゼ以降は、温度が上がりやすいのでで火力を落とします。 |